2016/02/25 11:27
「名ワインの産地には必ず霧が出る」GQ JAPAN編集長・鈴木が語る
ガヤといえばピエモンテの王者ですね。ピエモンテは英語読みすると、ピードモント。ピードはペド、つまり足のことです。
ペダル(=足で踏み込む板)のペドと同じ。モントは山。すなわち山の足元ということで、実際、ピエモンテ州はアルプスの南西の麓にあります。
州都のトリノは、山のふもとからほんの数十キロしか離れていなくて、緯度はボルドーと同じぐらい。それでアルプスが近いとなると、寒暖差が激しい高原性の気象条件ゆえの冷涼感のあるワインを予想することができ、実際にそうなんです。

イタリアベストのワイン産地はどこ?と聞かれたら、僕は迷わずピエモンテと答えるね。ワインの名産地の例に洩れず、ここも午前中は霧が出ます。余談ですが、『ミラノ 霧の風景』(白水社・須賀敦子著)という素晴らしい本があって、なぜミラノに霧が出るのかといえば、ほど近いトリノを通るアルプスを源流とするポー川の存在が大きいと書いてあります。
ボルドーにもやっぱりジロンド川があるし、ブルゴーニュにはアルプス源流の川が交錯しています。山と川はワインにとって大事な条件だよね。
シト モレスコ 2013
シト モレスコ 2013
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出典:GQ JAPAN(Web)http://gqjapan.jp/life/food-drink/20160218/gq-presents-luxe-presents-16apr